もうつまらなくて欠伸が出っぱなし、観るよりもむしろ寝に来たんじゃないかと思える映画ってありますよね。映画好きな方ならそんな経験も多くあることでしょう。映画館で眠るために来る人はそう多くはいないとは思うのですが、結果的に寝ていたりすることは珍しいことではないですね。せっかく映画を観るために来たのですから、退屈を感じずに楽しめたらそれに越したことはないじゃないですか。

退屈な映画とはどんなものでしょう。ストーリーがつまらない、単調な展開だ、出演者の演技がなっちゃいないといった要素があると思うのですが、それだけなのでしょうか? 観る側の関心も大いに関係してきますよね。友達に誘われたとか、デートで行ったとかの場合だと、自分の趣味に合ったジャンルではない映画に付き合わされたという経験がある方も多いかもしれません。

こういった時の映画は本当につまらなく感じます。隣が友人だろうと恋人だろうと、つまらないものはつまらない。でもまあ、ちょっと待ってください。確かに自分の観たい映画ではないし、まるで興味が湧かないとしても娯楽として楽しんで観ている人がいるのです。たまには違う世界を覗いてみるという感覚で、接してみてもいいのではないでしょうか?

今まで知らなかった新たな発見をすることができるかもしれません。あるいは、あまり好きではなかった俳優の演技が素晴らしいものだと気づくこともあるでしょう。充実した毎日を過ごせるきっかけが、自分の殻を破るきっかけが、その映画を通してつかめたりするとか、無いわけではないのです。いささかオーバーになりましたが退屈なものと決めてかからず、興味の湧かない映画も観ておいて損はないと思います。

しかし、損はなくとも退屈感が完全に払拭できるものでもありません。そのような時は、ただストーリーを追うだけではなく、映画の中に自分の興味を引き出しそうなものを探してみてはいかがでしょう。例えば、出演者の中にこれから活躍しそうな俳優を見つけてみるとか、場面ごとのインテリアとか、小道具とか。そのうちストーリーを忘れてそっちの方に気を取られてしまいますが。

でも、それはそれで構わないでしょう。映画とはストーリーを理解しなくてはいけないというルールがあるわけではないのですから。あのシーンのこれが好きっていう感じは誰でも経験したことのある感覚です。全体が、ではなく一部分だけが気に入っただけでも収穫はあるのです。むしろ、退屈を感じた時には積極的に見つけていけばいいんです。

食い入るようにスクリーンを見ることができないのであれば、ちょっと別の角度から映画を楽しむような工夫を考えつけば、退屈だと思える作品と出合ってしまっても対処ができます。そうは言っても、いつもこのような事をしていると映画の持つ楽しさを見失ってしまう事があるかもしれません。

やはり、興味のない映画に無理に付き合うことが無ければそれが一番いいのかもしれませんが、何かいい事へのきっかけが生まれる可能性があることも否定できないと思います。また、興味がないと思っていたのが、ただの食わず嫌いだったということもありうるので、積極的に映画を楽しんでいきたいですね。