映画館でこんな体験をしたという方は多いでしょう。「こんな映画見なきゃよかった」という後悔を。なぜこのような事になるのかは、映画のジャンルや出来、個人的な感じ方等様々な要素が関係してくるので一概には言えないのですが、完全に言えることはこの一言「失敗した!」ですよね。この失敗を繰り返さないようにするには、
いったいどうすればいいのでしょうか?

どうすればいいか、というその前に失敗した原因をいくつかの項目に分けて見ていきましょう。まずは映画の選択から。あなたは観たい映画をどのような基準で選びますか? タイトルだけで選ぶ人はあまりいるとは思えませんが、タイトルは選ぶための要素の一つにはなりますね。

戦争モノのようなタイトルでストーリーがラブコメだったなんて映画があったら、戦争映画ファンの人もラブコメ映画ファンもどちらもコケてしまいます。興業的にもコケるでしょうね。敢えて意図的にズレたタイトルを付ける例外もありますが、普通は映画そのものをイメージできるようなタイトルを付けるはず。狙いすぎて失敗している映画もありますが、作品のイメージや雰囲気を伝えるようなタイトルが付けることが多いでしょう。

タイトルの他にはテレビCMなど広告や宣伝でしょうか。宣伝は観に行く映画を選ぶための重要な要因ですね。しかしこの場合は、宣伝のイメージと実際の映画の内容とのギャップが最も感じられる選択になってしまう可能性が高いのではないでしょうか。宣伝側では多くの観客に観に来てもらうよう、演出をします。これが過剰なものとなると、実際の映画とまるで違う印象になってしまいます。

映画を選ぶ判断材料として重要なものだけに、力を入れ過ぎて派手にしたり装飾し過ぎたりするのでしょうが、あまり余計なことをしてもらいたくはありません。とはいえ、あまり地味だと観客も来ないでしょうから、その辺のバランスが難しいのだとは思います。

他の選択要素は原作、出演俳優、監督や脚本家などのファンだということも挙げられます。ファンなら見逃せないという心理は十分理解できますし、出演した俳優のファンであれば作品の出来が多少悪かろうと許せてしまったりするものです。こういう場合は、その映画を観て失敗したと感じないかもしれませんね。これが原作のファンであると、原作通りではなかった場合の失敗した感は、とても強く感じられるでしょう。

結局のところ、タイトル、宣伝内容、原作や出演者などのファンといった要素で自分の観たい映画を選んでも、観終わった時に自分の中のイメージと違ったと感じれば「観なきゃよかった」「失敗した」と思うことになります。この後悔や失敗を感じない、または軽減させられる手として考えられるのは、前評判や評論家による評価など映画の情報を入手するというものがあります。

自分の期待に見合うだけの内容かどうか、情報があればある程度の心の準備ができるので失望感は薄れるかもしれません。でもその分期待感も薄くなりかねないかもしれません。そこでこんな手を使ってみましょう。観た映画に対し後悔や失敗を感じたら、反芻するがごとく内容を思い返してみる。何ならまた観てみるということも。こうして徹底的にその作品と向き合えば、そのうち愛着がわいてきます。

「あばたもえくぼ」という言葉がある通りです。また失敗したと思った直後と違い、よかったところも見つけられると思います。第一印象が悪くても、付き合ってみたらいいヤツだったという事があるように、映画にだってそういうお付き合いができるようになりますよ。